はじめての家づくり! 何を、どうする。   ~家づくりのスタートから完成まで~

理想のマイホームを建てるとき、家族でどんなことを話し合うべきか、どんな準備が必要か、そもそもどれくらいの時間がかかるものなのか。あなたははっきりとしたイメージを持てていますか? 

「家が欲しい」と思った今のタイミングで、一度思い浮かべてみてください。

1.家づくりの基本的な流れをチェック!

土地探し、工務店選び、資金計画、間取りの決定など、家づくりに時間がかかるのは当たり前です。
また、工事がスタートしてからも支払いや必要な手続き、インテリア選びなどで時間がとられてしまいます。

はじめに全体のスケジュールを把握して、スムーズに納得のいくマイホームが手に入るように準備しましょう。

2.どんな暮らしがしたいかイメージを共有する

家づくりの第一歩目は、「どんな家に住みたいか」「どんな暮らしがしたいか」というイメージづくりから!今後の家族構成の変化や理想のライフスタイルなどを、家族と話し合ってマイホームに求める想いを共有しておきましょう。

① ざっくりとした資金計画
「夫婦でどれだけの収入があるか」「月々の支払いはどれくらいか」など、自分たちがどのくらいマイホームに資金を掛けられるのかを把握することが重要です。「家賃金額並みの住宅ローンを設定したら良い」という話を耳にする機会もありますが、実際は土地・住宅を含めて最低3000万円ほどの借り入れを想定すると、家賃相場での支払いよりオーバーする場合が多いです。

② 住みたい土地について考える
「建てたいエリア」「予算」など、資金計画にも関わってくるところなので、最初の段階で条件を設定しておきましょう。

③ マイホームのイメージをする
「どんな家を建てたいか」「こだわりたいポイントはどんなところか」なども話し合っておくことをおすすめします。「吹抜けは絶対欲しい」「オープンキッチンが欲しい」など、箇条書きでメモしておくと見返しやすいでしょう。

④ 家族へマイホーム計画を報告する
両親への報告が意外と大切です! 報告を後まわしにして、順調に進んでいたマイホーム計画が両親の横やりでストップしてしまうこともあるそう。スタートさせる前に相談や報告をすることを忘れないようにしましょう。

3.家づくりを有意義に進めるために情報を集める

大きな契約を結んでから後悔しないように、たくさんのアイデアを事前に知っておくことが大切です。インターネットを使うと簡単に情報を集めることができますが、どうしても情報に偏りが出てしまいます。そこで編集部は、こんな方法をおすすめします!

●住宅情報誌を読む
書店やコンビニなどで簡単に入手可能です。掲載されている写真は空間づくりにこだわったものが多く、家具や照明など、インテリア選びの参考にもなります。本誌『とくしまの家づくり』は、地域に密着した住宅情報誌で、前述した項目はもちろん、施主の生の声を反映した記事やこれまでの実績紹介などが掲載されていて、徳島の住宅事情を一挙に把握することが可能です。

●実際に見学する
気になる住宅会社があれば、そこのモデルハウスを見学したり、完成見学会に参加したりしてみましょう。最初のうちは「今住んでいる家から近いから」「チラシがポストに届いていたから」というような気軽な理由で選んでもいいでしょう。たくさんの会社や家を比べることで、“本当に自分たちに必要なもの”が見えてくるはずです。

4.納得のいくライフスタイルを叶える土地を探す

新しく家を建てるには、絶対条件として土地が必要です。とはいえ、先に土地を決めてしまうのは必ずしも得策だとは言えません。なぜなら間取りを制限されてしまったり、家づくりの費用を甘く見積もって土地にお金をかけ過ぎてしまったりするからです。上手にバランスをとるためには、マイホームのパートナー選びと並行して、土地探しをすることが大切です。

●悪条件は設計力でカバーすることも
狭小地や日当たりの悪い土地は敬遠されがちですが、設計力で問題をカバーするという手もあります。懸念材料だけですぐに判断せず、トータルで考えたときにどうかを見極めましょう。

●優先順位をつける
土地探しのなかで比較対象となってくるのが土地自体の環境と周辺環境です。土地自体の環境とは形や向きのことで、周辺の環境とは交通の利便性、自然環境、医療施設や教育施設の有無などについてです。土地探しの鉄則は「自分たちが何を優先するのか」。実現したいライフスタイルを明確にし、どんな方法で叶えることができるか具体的になれば、おのずとぴったりな土地が見えてくるでしょう。

●結果的に良い土地と出会う方法
土地探しでまず思い浮かぶのは不動産会社。取り扱っている物件情報が多く、なかには自社で開発した掘り出しものの情報も! 工務店やハウスメーカーによっては、宅地や分譲地の販売(建築条件付きの場合もあり)を行っている会社もあります。そのような場合は家を建てるのに適した条件が整っている場合が多いほか、家を建てることを想定して向き不向きをアドバイスしてもらえます。

5.ライフスタイルを見つめ資金計画を立てる

家はほとんどの人にとって人生のなかで一番大きな買い物です。それゆえ間違った選択をしてしまうと、今後の家族の暮らしを苦しめることになってしまいます。そうならないために、資金計画のポイントをしっかり理解しておきましょう。

●いつ
プランや土地を決める3カ月くらい前からスタートするのがおすすめ。なぜなら自分が「コレだ!」と思うプランや土地に出会った途端、ほかの視点で考えられなくなってしまうことが多いからです。

●どのように
まず、どんなライフスタイルを実現したいか家族で話し合います。その後は、長期の資金計画を得意とするファイナンシャルプランナーなどに相談するといいでしょう。あらかじめライフステージの収支を予測し、住宅ローンについてはもちろん、各種保険など、理想の暮らしに合わせて提案してくれるはずです。

6.見積もりやプランを比較し依頼先を決める

最終的に住宅会社を選ぶタイミングになったら、気に入った数社から見積もりを提案してもらうのが効果的です。住宅の建築費用は見積もりをとってみないとはっきりしないうえ、1社だけだとそれが本当に適正価格なのか判断がしづらいからです。その際に条件をまったく同じにする必要はなく、いくつかの条件を決めてあとは自由にプランニングしてもらえれば、各社の特徴がよりつかみやすくなります。

●甲乙つけがたい場合は
担当者の人柄やセンスで選ぶという例も少なくありません。「相談しやすい人」であれば、家づくりにストレスを感じることもないでしょう。自分と似たセンスを持つ担当者を選べば、少ない情報量でも頭で思い描く素材や照明、家具などを探し出してくれることもあるでしょう。

依頼先とプランが決まったら、この段階で仮契約を結びます。

7.お金を手配するための住宅ローンを組む

住宅ローンを利用するには、金融機関による審査が必要です。最初の事前審査は、建売住宅など決まった価格の物件では購入の意思が固まった時点、注文住宅の場合は建築費用の大まかな概算がでたタイミングで申し込みをするのが一般的。本審査は売買契約を結ぶときに申し込みができ、これを通過すると晴れて契約へと辿り着きます。

事前審査 → 本審査 → 住宅ローン契約 → 借り入れ
資金計画の段階でファイナンシャルプランナーと出会っていれば、住宅ローンについてもアドバイス・交渉してもらいましょう。提携の金融機関を抱えている人であれば、好条件を勝ち取ってくれる可能性も十分考えられます。

つなぎのローンって何!?
家を建てる際には、土地の購入代金や建築の着工金などの費用が随時必要になります。[フラット35]を利用する場合は引き渡しの日に全額融資を受けることになるので、それまでの期間に発生する支払いに対応するための“つなぎのローン”を利用する必要があります。一方で銀行独自のローンはそれぞれのタイミングで分割して融資を受けられるため、つなぎのローンは必要ありません。[フラット35]はつなぎのローンを借りるための費用が別途30万円程度かかるため、この分も忘れずに資金計画に入れましょう。

住宅ローンの審査に必要なもの
●家族全員が記載された住民票 
●印鑑証明書  
●実印
●本人確認書類(健康保険証や運転免許証など)
●収入証明資料(源泉徴収票や確定申告書など)
●預金口座通帳(残高確認のため)

8.ショールームを巡り住宅設備を選ぶ

具体的な間取りがきまったら、次は住宅設備を選びましょう。住宅設備とは、主にキッチンやバス、洗面台などの水まわり設備やドア・窓などの建材、照明機器や家具などのインテリア用品を指します。

※ショールームは予約制のところが多いので、事前に電話で連絡しておくのがベターです。

ショールーム巡りのコツ

住宅設備は種類が多いので数軒をはしごしたり、1ヵ所で長く滞在したり、あれこれ見てまわることになります。当日はなるべく動きやすい服装や歩きやすく脱ぎやすい靴で出かける方がいいでしょう。

水まわりの設備は大手メーカーがそれぞれショールームを持っています。数多くの商品を扱っているので、ホームページなどで事前に目星をつけておくといいでしょう。このほか、モデルハウスや住宅見学会で理想の設備を見つけた場合はメーカーや品番を忘れずにメモしておきましょう!

図面が完成している場合はなるべく持参しましょう。キッチンやバスにはさまざまな大きさがあるので、気に入った設備が取り付けられるかどうか図面が大きな判断材料になります。

色のバランスは頭の中のイメージと実際とでは違う場合があるので、設備の色を決める場合は、床材や壁材のサンプルと比較するといいでしょう。また、施工会社の担当者に同席してもらえるようであればアドバイスしてもらいましょう。

9.工事契約&着工 工事前準備を完了させる

仮契約を結んだ会社と打ち合わせを続けていくなかで、間取りや仕様が決定したらいよいよ工事を着工するための本契約を結びます。契約時には主に次のような書類を確認します。

① 工事請負契約書
工事請負契約に関する具体的な決定事項をまとめた書類。契約後のトラブルを防ぐため、工事費用はもちろん、仕様や工事完了日、引き渡し日などが明確になっているか今一度確認をしてください。

② 工事請負契約約款
工事請負契約の解除や違約金、引き渡し後の補填内容などをまとめた書類。工事の遅延が発生した場合の損害金、工事途中に災害被害を受けた場合の責任の所在など、もしものときの対応がこれで決まります。

③ 重要事項説明書
家の購入にあたり、建物の内容や取引条件(報酬)などを説明するために用いられる資料。買い手が損害を被らないように、本契約前に重要事項の説明をすることが法律で義務付けられています。

④工事費見積書
建築費用とは、本体工事費、屋外給排水工事や電気工事、地盤補強などの付帯工事費、設計費や税金、住宅ローン手数料などの諸費用、消費税といったもの。完成までに必要な費用がすべて含まれているか目を通し、その上で予算内に収まっているか確認を。

⑤建築工程表
着工日と完了日が事前に取り決めた日付と間違いないか、無理のないスケジュールで組まれているか、自分たち向けにわかりやすく記載されているかの3点がポイント。

⑤ 図面や設計図
打ち合わせに用いたベースの図面や設計図よりも、詳細な情報が記されたものが本契約では用いられます。担当者と一緒に目を通し、疑問点があればその場で解決しておきましょう。

本契約が締結されれば、契約金として建築費の一部を支払う必要があります。

10.竣工の前後で要チェック!必要な手続きを完了させる

竣工の前後には安心して暮らしていくための大事な手続きがあります。さらに、専門的な知識が必要なときは第三者であるプロに依頼する場合もあります!

登記手続き
土地を所有したり住宅を購入したりするときは、不動産登記をするのが一般的です。これには土地登記と建物登記の2種類があり、前者は土地家屋調査士に、後者は司法書士に依頼することが多いでしょう。

火災&地震保険加入手続き
引き渡し当日から火災保険の補償が開始されるように手続きを進めるのがベストです!基本的に火災保険では、地震や津波を原因とする火災の補償は対象外です。それをカバーしてくれるのが地震保険で、損壊、埋没、流失などによる損害を補償してくれるプランもあります。

11.完成して終わりではない!メンテナンスを実施する

ついに完成したマイホーム。住まいの美しさや快適な住み心地を持続させるためのメンテナンスは欠かすことができません。

天井や内壁、床は日頃の手入れが肝心
身近な汚れはなんとなく掃除しがちですが、使用されている素材によってはそれがNGの可能性があります。目の届く範囲の掃除などは、なるべくこまめに。素材を購入したメーカーや施工会社に聞けば適切な方法を教えてくれるので、忘れないようにしましょう。

外壁や屋根は10年を目安に
屋根や外壁は、経年劣化が進みやすい場所です。塗装がはがれたり、ヒビが入ったりすると見た目の美しさが損なわれるだけでなく、雨水が染み出し腐食を進める原因となります。

水まわりはセルフメンテナンスとプロの補修を併用
水まわりはすぐに掃除すればわりと美しさを保つことができます。また、除菌機能付きの商品もあるので、最初に検討しておいてもいいでしょう。パッキンの摩耗やトイレタンクの補修などは、プロの業者に依頼するのが確実です。

以上が、家づくりの基本的な流れです。どうかあなたのマイホーム計画がスムーズに進みますように!

この記事の監修者

HOME STOCK編集部

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